冴えない彼女を育ててどうしたいのか?
TVアニメ『冴えない彼女の育て方 ♭』8話「フラグを折らなかった彼女」が色々素晴らしい、とTwitterで友人からDMが来た。
何がどう素晴らしいのかの説明はない。
素晴らしいの後に続くビックリマークの数がやけに多かったので、きっと素晴らしいのだろうと解釈した。
そこから数日してから、8話を見ることにした。(正確には8話は、7話の続きらしかったので、7話からみた。)
『冴えない彼女の育て方 ♭』はTVシリーズの2期目にあたる。わたしは、1期は一通り見ていたが、登場人物の名前を覚えていない程度に内容を覚えていない。
2期目の♭は、これがわたしにとっての一話目となる。で、みてみると。
素晴らしかった。Webでの評判もなかなか良い。
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♭の7話目で、アニメタイトルである『冴えない彼女の育て方』の意味が明らかになった。どうやら、作中作のギャルゲーのタイトルのようだ。
パッとしないヒロインをパッとしたヒロインに友人付き合いをしながら、育てていくゲームのようだ。
そのゲームコンセプトは、シナリオで魅せるのではなくて、何気ない会話を魅力的に演出するというものらしい。
このように、いい感じで内容を思い出して来たところで問いたいのだけど、
冴えない彼女を育てて、いったいどうしたいのだろうか?
「成長したい」は思考停止ワード
最初から冴えた彼女と付き合うのは難しい。
だから、無理をせず、頑張れば手の届きそうな子と付き合う、っていうのは合理的な恋愛だと思う。
ちょっと髪型を変えたり、メガネをコンタクトにしたり、身につけているアイテムを変えるだけで雰囲気はグッと変わるし、そういうプロデュースが上手な人は、ダイヤの原石を見つけた方が効率が良いかもしれない。
でも、パッとしない彼女が冴えた彼女になったとして、それでどうなるっていうのだろう? なぜ、そのままの彼女じゃダメなのだろう? なぜ、わざわざ育てる必要があるのだろう?
これは、実力主義で即戦力を求める一流企業には入れないので、無難な中小企業に入社して、そこで「成長したい」と目標を掲げる社員に似ている。もしかしたら、一流企業だろうが中小企業だろうが「成長」を目標にした社員全般に当てはまることかもしれない。
成長といっても色々あって、
- 仕事をそつなくこなせるようになりたい
- 他でも通用するような技術をつけたい
- リーダーになりたい 出世したい
- 将来独立したい
- バランスよく基礎を固めたい
- 特定の技術を習得したい
と、目的の捉え方によって、行動アプローチがガラリと変わってくる。
または、やりたいことや成りたいものがなく、他に掲げるものがないから、とりあえず成長したいと思っている場合もある。暇つぶしに前に進むというような。
何にしても、成長したいのなら、目的はキチンと定めておいた方がいいだろう。
冴えない彼女のままでいいじゃん
個人的には、誰しもが成長すること、させること絶対主義について、懐疑的に思っている。
成長といっても、それは限られた組織や業界での話だし、そんな成長で得られたものなんて、マニュアルを用意してあげれば済むことばかりだ。もちろん、そういうレベルでは済まない高度な仕事もあるだろうが、誰もが必ずしもそういった仕事を選ぶ必要はない。
それでも、何も、なにもせず、ずっとそのままが良いと言いたい訳ではない。
そうではなくて、冴えない彼女を冴えた彼女にするために、見栄えの良い服を着せたり、社交を学ばせるのが、必ずしも良いこととは限らないよ、と言いたい。
今のままでも十分に輝ける場所がきっとあるのだから、そこで120%力を発揮させてあげればいいんじゃなかろうか、という提案でした。
結論。加藤はそのままで可愛いよ。